男性ナースの呼び方は看護師でいい?英語でナースマンはダメ!

看護師、看護婦=女性の職業というイメージが強かったですよね。

でも、最近は病院にいくと「男性の看護師が増えてきているな」と感じる機会が多くなってきていませんか?

先日、患者さんに「男性ナースの呼び方も『看護師』でいいの?」と聞かれたんです。

 

女性には「看護師さん!」と呼ぶことになれているけど、男性にはなんて呼んだらいいか気になりますよね。

また、男性ナースのことを英語で言うとき「ナースマン」という言葉が使われますが、実は造語なんです。

海外で「ナースマン」というと恥をかくことがありますので注意しましょう。

そこで今回は、男性ナースの呼び方は看護師でいい?英語でなんと呼べばいいのか?ということについて紹介しますね。

目次

男性ナースの割合は年々増えている

私も看護師をしておりますが、私が看護学生のころは看護学生が100人いて、同級生の男性は8人しかいませんでした。今では本当に増えましたよね。

病院にもよりますが、急性期の病院では特に多くて、1病棟1人くらいは男性看護師がいます。

多い病棟では10人くらいいるのも見たことがあるくらい男性の看護師は増えてきています。

では、実際、看護師の男性と女性はどのくらいの割合だと思いますか?100人看護師がいて何人が男性だと思いますか?

厚生労働省が発表しているものによると、男性正看護師は84193人、男性准看護師は22140人、男性保健師は1137人で男性看護師の総数は、107470人となっていて、10万人を突破しているようです。

しかし、看護師の中で男性が占める割合は6.8%のようです。
看護師が100人いて、男性は7人もいない計算では、どんどん増えてきているとは言え、まだまだ少ないですね。

少し身近になってきた男性の看護師。

呼び方の歴史についてみていきますね。

昔の男性ナースの呼び方は看護士、女性は看護婦

昔は男性の看護師が増えてくる前の呼び方は男性は「看護士」、女性は「看護婦」と呼ばれていました。

なぜ今では看護師と呼ばれているような呼び方になっていったのか、紹介していきますね。

1948年に交付された保健婦助産婦看護婦法では看護師でもなく、看護士でもなく、「看護婦」と呼ばれていました。

男性が看護する場合もも看護婦さんだったんです。

1968年の法改正で男性のみ看護士と呼ぶように決まりました。女性はそのまま看護婦と呼ぶようになりました。

看護婦と呼び始めたのが70年くらい前だから、今でもおじいちゃん、おばあちゃんは昔の慣れた看護婦さんと呼ぶ方が多いのかもしれませんね。

「どれも同じじゃないの?」「特に気にしていない」という人もいるかもしれませんが、看護師の呼び方にもいろいろな歴史があることを知ってもらえるとうれしいですね。

看護士・看護婦から看護師に変わったきっかけ

では、「看護士・看護婦」から「看護師」に呼び方が変わったきっかけはなんだったのでしょうか。
この呼び方が変わったきっかけも法の改正だったようです。

2002年に保健婦助産婦看護婦法から保健師助産師看護師法へと変更され、それと同時に男性、女性ともに看護師として規定されたようです。

「師」とすることで呼び方が変わるだけではなく、専門的な職業として、周囲の人達に認識してもらうという意味もあるんですよ。

男性ナースを英語の呼び方はナース/ナースマンはTVドラマからの造語

男も女も看護する職業についている人(いろいろな職業のレベルはあるものの)は、すべてnurseつまり、ナースと読んでいます。
I’m a nurse.と言って I’ a male nurse.という男性はまずいないでしょう。

求人情報など記載してしまうとにも男女を差別するかのような表記になってしまうようです。

男性ナースを英語の呼び方でナースマンと言うのはTVドラマからの造語です。
2002年、今から18年前に日本テレビ系列で放送された「ナースマン」から影響を受けているようです。
TOKIOの松岡昌弘が演じるドジな男性の看護師である高沢裕次郎が先輩の看護師や患者さんと触れ合う中で成長していくという物語です。

ここから男性の看護師のことをナースマンと呼ぶのかな?と勘違いする人もたくさんいるみたいですね。

私はこのドラマを見たことがありませんが、当時少し流行っていたなという記憶があります。

気になる方はぜひ見てみてくださいね。

看護師以外にも男性と女性の呼び方が統一された職業

看護師だけではなく、他にも男性と女性の呼び方が統一された職業がいくつかあるのでご紹介しますね。

保健婦は「保健師」

助産婦は「助産師」(呼び方は変わったが日本では女性しか資格を取得することができない)

保母さん・保父さんは「保育士」

スチュワーデスは「客室乗務員」「キャビンアテンダント」

OL・サラリーマンは「会社員」などがあります。

呼び方が変わったきっかけの1つは男女雇用機会均等法で男性、女性の差別をなくすためです。

まとめ

何気なく呼んでいた「看護師さん!」「看護婦さん!」にという言葉に歴史があって、意味があるということで言葉の由来って深いですよね。

ナースマンというのはテレビドラマで作られた呼び方なので、英語で男性の看護師を呼ぶ場合も「nurse」ですので注意してくださいね。

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