ネットなどで介護士は看護師が嫌いというワードが飛び交っていることのをよく目にしますよね。
病院で働く看護師と介護士では、はっきりと役割が分かれており、看護師がメインで物事が進められることが多いです。
ですが、介護施設では介護士がメインとなることが結構あります。
看護師と介護士で仕事の役割が分かれているという点では病院と同じかもしれません。しかし、介護士との関わり方に気をつけない介護士から嫌われる原因となることもあります。
この記事では、施設で働く介護士が、施設で働きたいと思っている看護師向けに施設看護の特徴から看護師と介護士の考え方の違いをお伝えしています。
考え方の違いや仕事の違いをしったうえで施設で看護師として働くときの参考になると嬉しいです。
介護士が教える看護師が施設に転職する前に知っておきたい施設看護
看護師が介護施設に転職する前に知っておきたい事といえば、始めに挙がるものとして仕事内容ではないでしょうか。
施設看護で重要な看護師の仕事
- 健康管理、健康状態のチェック
- 急変時の対応
- 服薬管理、服薬介助
- 診療の補助
- 日常的な医療処置
そんなことは看護師として基本だし、楽そうじゃない?って思われるかもしれません。
しかし、特別養護老人ホームの場合は入居者様100人に対し、看護師は3人の配置が法律で義務付けられてるんです。
つまり、単純計算で考えると看護師一人当たり33人の入居者様のお世話をする計算になります。
更に現場で異なりますが、3人の内1人はリーダー業務の配置となります。
リーダーは入居者様のお世話とは別の仕事をするため、看護師2人で100人、一人当たり50人の入居者様のお世話をする施設もあります。
また、施設によっては看取りも行っており、その対応が求められることもあります。
病院などの医療機関で働く以上に、看護師としての判断が求められる機会が多い職場です。
日勤での施設看護師と介護士の仕事の違い
日勤での施設看護師と介護士の仕事の違いは、日常生活が送れるようにする人、日常生活をお世話する人とで分かれています。
詳しく説明すると、介護施設とは利用者様にとって生活の場です。
入居者様の食事介助や排泄介助といった日常のお世話をするのが介護士です。
「健康状態の管理とチェック」「急変時の対応」「服薬介助・服薬管理」「診療の補助・日常的な医療処置」といった入居者様が日常生活を送れるようにお世話をするのが看護師です。
また、介護施設には医師がいない場合もあります。
そのため、入居者様が病気やケガを起こした場合、看護師が判断をしなければいけません。
病院で長く経験してきた看護師の強みではありますが、病院では看護師が一番初めに判断することがないため、最初は戸惑う方もいます。
大筋での施設看護師と介護士の仕事の違い
介護士は利用者様の日常のお世話、看護師はバイタルチェックや医療的処置などのお世話をしています。
また常に利用者様のそばにいて話をしたりすることで、利用者様と直接関りをもつ機会が多い職種です。
一方で看護師は病院などの医療機関で働いていた方も多くいます。
そのため、バイタルチェックや治療・医療的な処置を最優先に考えて働いている方が少なくありません。
介護士が看護師を嫌いになるきっかけは思考の違い
介護士が看護師を嫌いになるきっかけは思考の違いなのか!?
「看護師は介護士より上」という意識を持っていたり、介護士に対して上から目線の言動をとる一部の看護師がいます。
介護士にはできない医療行為を行えて、医療の知識を持っているため、優越感を持つ看護師も中にはいるんです。
介護施設(特に介護老人保健施設)では、さまざまな専門職が働いています。
それぞれの専門領域が違うことから、意見が合わないこともしばしば。
専門領域が違うために意見の食い違いがあって当然ですが、その際に看護師から上から目線の発言が出てしまうと介護士から嫌われる原因となります。
看護師の施設看護に対する思考
看護師の施設看護に対する思考とはどういったものがあるのかな?
病院で働いていた看護師が転職するときに、看護師の役割や必要性が分からないと思う方もいらっしゃいますよね。
病院の看護と施設看護とは役割が違いますので不安になるかもしれません。
しかし病院とは違った役割とやり甲斐があるのも魅力の一つなんです。
介護士の施設看護師に求める思考
介護施設で介護士が看護師に求めているもの。
それはすばり看護師と同じ立場だということ。
利用者様と一番多く接していてるのは介護士です。
そのため、小さな変化に気づいた介護士は看護師に報告する場面が多くあります。
その内容は看護師からすれば、言われても困るようなこともあるでしょう。
しかし介護士からすれば、一個人として判断が出来ないため、報告をしているのです。
なので何もする必要がない場合でも、「報告ありがとう」や「またなにかあれば報告してね」等を伝えるとお互いに気持ち良く仕事ができます。
ここで相手の気持ちに寄り添えないと、わだかまりが残ります。
本当に必要な報告をしてもらうためにも普段から介護士の立場に立って、なんでも話せる関係作りが重要なんです。
まずは施設看護でなにを求めてられているものとできることの差を知る
看護師はいったいどういった役割と他の職種からなにを求められているのでしょうか。
病院などでは、主にケガや病気を治したり、良くすることが目的ですよね。
しかし、介護施設では入居者様の健康管理がメインとなります。
そして、入居者様の容態が悪くなった、悪化した、という場合には、看護師が判断を行い必要な処置などを行いながら救急隊員や病院への引き継ぎをなくてはなりません。
病院での仕事より、他職種との連携や、自分で判断することを求められるケースが多くあります。
看護師は介護士を見下すようなことは絶対にしちゃダメ!
介護士にはできない医療行為があります。
医療行為が必要な場面では、介護士に指示をする立場と言えます。
そのため看護師のなかには、介護士を見下すような言動をとってしまう人もいます。
ですが、看護師がえらいということとは違いますよね。
それぞれの職種が専門性を活かして連携することが求められています。
看護師と介護士の仲が悪い職場より仲いい職場で楽しく働こう!
看護師と介護士の仲が悪い職場より仲のいい職場で働きたいですよね。
せっかく働くならみんなで仲良く、楽しく働きたいものです。
そのために看護師から介護士へ、介護士から看護師へとあゆみ寄り、いやな部分より、いい部分を見つけて伝え合うことが大事です。
また利用者様を第一に考えて意見を言い合い、良好な関係を作る努力が必要ではないのでしょうか。
まとめ
今回は看護師と介護士の関係性について書いていきました。
看護師と介護士の仕事の役割の違いは
- 介護士は日常の生活をサポート
- 看護師は医療行為をサポート
していきますが、どちらも同じ利用者様の生活を支えるために必要なことです。
医療行為ができるから偉いわけではありません。
一緒に働く仲間として、対等な立場で接してもらえるように看護師も寄り添う姿勢があると働いていてうれしくなりますよね。
仕事だけに関わらず相手の立場に立って、伝えることや行動することを心がけることで良好な関係を作って楽しく働きましょう。