
看護師として常勤で仕事をしていてプライベートの時間がなかなか取れない
もっと休みを増やして自由に働きたいけどお給料は下げたくない
フリーランス看護師という働き方が気になっている
夜勤が続いて体調を壊した時、もっと休みがあって自由な時間がとれたらと思うこともありますよね。

今までずっと看護師として働いてきて、スキルや経験が身に付いてきたなら、もっと自分に合った自由な働き方ができるフリーランス看護師になることができます。
自分の強みも分かってきたはずです。
強みがあれば働き方を変えることができますよ。
この記事では、
- フリーランス看護師の働き方
- メリットやデメリット
- 始め方
までを詳しく解説していきますね。
ぜひ、参考にしてくださいね。
フリーランス看護師とは?

フリーランス看護師は、組織に所属しないで個人で働く看護師のことです。
例えば、
- 病院やクリニックなどの医療機関
- 保育園などの福祉施設
- 介護施設
- 製薬会社や派遣会社などの企業
このような組織と雇用契約を結ばずに、自分で単発の仕事を自由に組み合わせて働きます。
従来の看護師のイメージは、病院や老人施設に所属して働いている姿が印象的でしたよね。
しかし、
- これまで当たり前だった労働環境を見直す働き方改革の推進や
- 看護師の人手不足が慢性的に続いている状況
から、フリーランスで働く看護師が増えてきているのです。
フリーランス看護師が人気な理由

フリーランス看護師が増えてきているのには、理由があります。
なぜ人気なのか、人気の理由を見ていきましょう。
大きく4つに分けてご紹介しますね。
病院のドロドロな人間関係がイヤ!
フリーランス看護師の職場では、正社員の職場でありがちなドロドロとした人間関係はかなり起こりにくいです。
組織に属さず、さまざまな職場で短期で働くことが主になるからです。
職場にもよりますが、看護職は昼も夜も働く不規則な勤務体制で体調を整えるのが大変です。
加えて、常に緊張感をもって業務に努める環境ですよね。
このことから心身ともに負担がかかりやすく、仕事のストレスで人間関係がうまくいかないこともあるでしょう。
一方、フリーランス看護師は、長期的に同じ職場で働くことがないため、人間関係が険悪になることは少ないです。

万が一、苦手なスタッフがいたとしても自分で環境を調整できるので、毎回短期の仕事に集中しやすいですね。
休日や働く日を自由に決めたい
休日や働く日を自分で自由に決められるのも、フリーランス看護師が人気の理由です。
例えばまとまった休みをとるために、いつもの仕事にプラスして夜は時給の高い夜勤を多く入れる期間をつくるなど、集中して稼ぐこともできますね。
オーバーワークで肉体的にも精神的にも疲れてしまったら、プライベートで趣味を楽しむ時間もありません。
自分で、休日を決められるのはとても嬉しいですよね。
好きな職場、働きやすい職場で働きたい
フリーランス看護師は、自分の好きな職場を選んで働くことができます。
看護師をずっとしていると、自分の得意分野や苦手な分野が分かってきますよね。
苦手克服に時間をかけるより、得意分野を伸ばしたほうが幸せに働ける場合もあります。
自分に最も合っている分野で働くことができると、充実した毎日を送ることができますよね。
自分の人生、わたしらしく生きたい
自分の人生を自分らしく過ごせるのも人気の理由です。
日勤と夜勤の切り替えがうまくできず、休日はいつも一日中寝て終わってしまう人は、自分の人生を楽しめていないですよね。
フリーランス看護師として働くと、
- 昔からの夢だった海外留学
- 将来のための資格勉強
- 家族や友人との時間を十分につくる
ことができます。
自分がしたいことを実現でき、自分らしく人生を送ることができますね。
フリーランス看護師のメリット

フリーランス看護師の魅力はたくさんありますね。
では、実際に働くうえでのメリットはどうでしょうか?
時間が自由に使える
最大のメリットは、時間が自由に使えることです。
働く日程を好きなように自分でスケジュールできます。
例えば、長期の旅行をするために集中して凄まじく働いて、数カ月仕事を休むことも可能です。
職場での人間関係に悩まなくなる
そして、職場での複雑な人間関係に悩まなくなります。
さまざまな職場で流動的に働くので、同僚との人間関係も固定されません。
そのため職場での悩みも少なくなるでしょう。
収入アップの職場で働ける可能性がある
今よりも収入アップの職場で働ける可能性があります。
日本は高齢化社会になり、看護業界は慢性的に人手不足です。
そのため、高収入で待遇の良い仕事も珍しくないため、今よりも収入アップの職場で働くことは十分に可能です。
フリーランス看護師のデメリット

フリーランス看護師として働くデメリットも知っておきましょう。
メリットとデメリットの両方をしっかりと比較してくださいね。
収入が不安定になる
まず、フリーランス看護師は、収入が安定していません。
個人事業主なので、自分で仕事を見つけて収入を得る必要があるからです。
慣れないうちは、毎月決まったお給料が入ってこなくなるので不安になるかもしれません。
しかし、たくさん働いた場合は、それに伴った稼ぎを得ることになります。
収入を安定させるのは、自分次第です。
定期的に仕事を探す必要がある
病院や介護施設などに雇用されているわけではないので、定期的に自分で仕事を探す必要があります。
継続が期待できる案件をできるだけたくさん見つける必要があり、診療スタッフの単発案件や短期の仕事を組み合わせて働きます。
フリーランス看護師になる前には、SNSで情報を集めたり、交流会などで人脈をつくっておきましょう。
そこから仕事を紹介してもらえることもあるでしょう。
職場で即戦力を求められる
フリーランス看護師は、職場で確実なスキルと即戦力が求められます。
職場側は、フリーランス看護師を「応援ナース」として実力のあるベテランナースと認識しています。

実際に、実務経験が3年以上のナースを条件にした案件が基本的です。
フリーランス看護師に向いている人の特徴

フリーランス看護師に向いている人にはいくつか特徴があります。
どんな人が向いているのかを知って、自分と当てはめてくださいね。
それぞれ紹介していきますね。
新しいことへの挑戦が好き
フリーランス看護師には、新しいことへ挑戦するのが好きな人が向いています。
個人事業主として働くフリーランス看護師は、常に自分で進んで新しいことを学ばなければ成り立ちません。
病院や施設で働くナースは、周りの先輩からの指導や研修で学びの機会が与えられますよね。
フリーランスとして働く場合は、自主的に学びの場をつくり新しいことを吸収しなければなりません。
人とのコミュニケーションが得意
人とのコミュニケーションが得意な方が、フリーランス看護師に向いています。
自分で営業を行うためには、人とつながる能力が必要ですよね。
SNSで自分を宣伝する際にも、顔の見えない不特定多数の人を相手に、うまくコミュニケーションをとる能力が必要になります。
経験している科がある
長年経験している科があると、スキルが身についているのでフリーランス看護師になるのに適しています。
新人教育をガッツリ受けた病院なので、自分の看護師としてのスキルには自信がある人は、その能力を他の場所で発揮することが十分に可能ですよ。
フリーランス看護師が向いていない人の特徴

フリーランス看護師に興味があっても、向いていない人の特徴を知ることで、将来のキャリアをしっかり考えることができますね。
それぞれ挙げていきます。
経験が浅い
看護師として経験の浅い人は、フリーランス看護師に向いていません。
フリーランスは、現場で即戦力を求められるからです。
看護師は、看護学校を卒業して、教育指導の整った病院で3年くらい新人教育を受けてからやっと一人前になれます。
経験が浅いとまだ十分なスキルも身についていないため、フリーランスとして働くことはかなり難しいです。
コミュニケーションが苦手
周りとコミュニケーションをとることが苦手な人も向いていません。
フリーランス看護師になると、毎回職場環境も変わり、さまざまな人と一緒に仕事をしていきます。
職場によってルールは異なります。
自分は経験があるからといって、周りとコミュニケーションをとらずに仕事をしていると、仕事ができない人と判断されます。
その結果、二度と呼んでもらえなくなることもあります。
コミュニケーションが得意な方がフリーランスに向いています。
新しいことが苦手
新しいことを覚えるのが好きでない人も、フリーランスとして働くのは難しいでしょう。
職場が頻繁に変わる環境は、それぞれ仕事内容も変わります。
順応するのに時間がかかってしまうと、ストレスになってしまいます。
職場の環境が変わっていくのが苦手な人は、フリーランス看護師には向いていないでしょう。
人とのつながりが苦手
人とのつながりが苦手だと仕事獲得に影響するため、フリーランス看護師になるのは難しいです。
前職のドクターや元同僚のつながりから仕事がもらえることもありますよね。
仕事を辞めた後でも、前職の人たちと良好な関係を保っておくには、人付き合いが苦手な人より、得意な人の方がフリーランスには向いています。

人とのつながりが苦手だと、仕事のコネクションもないためにフリーランス看護師として仕事の幅が広がりにくくなります。
フリーランス看護師の働きかたの例と年収

フリーランス看護師の働き方は無限にあり、年収もさまざまです。
例えば、病院やクリニックや高齢者施設で日勤で働くよりも、夜勤や期間限定の仕事をメインにした方が単価が良い傾向があります。
詳しく見ていきましょう。
病院やクリニック、高齢者施設で日勤だけ働く
病院やクリニックや高齢者施設で、1日8時間を週3回 (月15日) 日勤だけで働いた場合、時給が約1,800円として、月に22万円くらいになります。
年収は398万円です。
夜勤専従として働く
夜勤専従として、週に2回 (月に10回) 勤務する場合は、日給で3万円とすると、月に30万円のお給料になります。
年収は、540万です。
期間限定でガッツリ働く
期間限定で1年間に3カ月ガッツリ働いて3カ月休む場合はどうでしょうか。
例えば訪問入浴 (時給1,700円として) を1日9時間月20回をすると、月に30万円くらいになります。
そして、旅行の引率をするツアーナースを月に4回入れるとすると、1回が5万円~6万円の相場となるので、月に23万円くらいです。
2つの仕事を掛け合わせて、3カ月かなりガッツリ働いた場合は、159万くらいお金がたまります。
単発の派遣看護師として働く
単発の派遣看護師として、週に3日 (月に15日) 8時間働く場合、時給が1,800円だとすると、病院やクリニック、高齢者施設で日勤だけ働いた場合と同じ条件です。
ただ、派遣の看護師として働いているため、派遣先の職場から派遣会社に支払われる金額の相場7割が、実際に私たちが受け取るお給料になります。
そのため年収は、およそ279万円です。
フリーランス看護師の契約や雇用形態は何になる?

フリーランス看護師の契約や雇用形態は、働き方によって変わります。
それぞれ見ていきましょう。
病院やクリニック、高齢者施設で日勤だけ働く
- 直接契約
- または転職エージェントや派遣の会社を通して
の、紹介予定派遣の業務委託契約です。
夜勤専従として働く
- 直接契約
- または転職エージェントや派遣の会社を通して
の、紹介予定派遣の業務委託契約です。
期間限定でガッツリ働く
期間限定で一般企業での研修や講義をする場合は、企業と直接契約をする業務委託契約です。
単発の派遣看護師として働く
派遣会社と契約し、雇用形態は派遣社員になります。
フリーランス看護師になる方法とコツ

看護師免許を持っていれば、フリーランス看護師になることができます。
具体的には、税務署へ開業届を提出して、あとはフリーランス看護師として仕事を探すだけです。
- 病院やクリニック、高齢者施設で日勤だけ働く
- 夜勤専従として働く
- 期間限定でガッツリ働く
- 単発の派遣看護師として働く
このような働き方ができます。
フリーランス看護師として仕事を探す方法とコツ

フリーランス看護師として仕事を探す方法は、以下になります。
- 直接、病院やクリニックなどに売り込みにいく
- 看護師の求人サイトを活用する
- SNSで発信して仕事を得る
病院やクリニック、高齢者施設で日勤だけ働く場合
- 直接、病院やクリニックなどに売り込みにいく
- 看護師の求人サイトを活用する
夜勤専従として働く場合
- 直接、病院やクリニックなどに売り込みにいく
- 看護師の求人サイトを活用する
期間限定でガッツリ働く場合
- 看護師の求人サイトを活用する
- SNSで発信して仕事を得る
単発の派遣看護師として働く場合
- 看護師の求人サイトを活用する
フリーランス看護師として仕事を探すコツは、実際にフリーランスとして活躍している人とつながることが一番です。
SNSをうまく利用したり、フリーランスナースの勉強会などに参加をして人脈をつくりましょう。
フリーランス看護師は確定申告が必要!

フリーランス看護師は、自分で確定申告を行わなければなりません。
個人事業主として、看護業務と会計業務の両方をこなすということになります。
例えば、仕事でかかる経費には、交通費や勉強のためのセミナー代や書籍代も含まれます。
経費を計算することで、税金も変わってきます。
これまでは所属していた病院や介護施設が全て行ってくれていたので、計算することが面倒に感じるかもしれません。

しかし、自ら会計業務をこなすことによって、税金問題に詳しくなり、お金の自己管理がうまくできるようになりますね。
フリーランス看護師直伝!年収から働き方のメリットと向いてる人と始め方まで紹介のまとめ

- フリーランス看護師とは組織に所属せず個人で働く看護師のこと
- フリーランス看護師が人気な理由は働き方を自由に選べ自分らしい人生を送れるから
- フリーランス看護師のメリットは
・自由に働ける
・職場での人間関係に悩まなくなる
・収入アップの職場で働ける可能性がある
- フリーランス看護師のデメリットは
・収入が安定しない
・定期的に仕事を探す必要がある
・職場では実力や即戦力が求められる
- フリーランス看護師に向いている人の特徴は
・常に自分で新しいことを学ぶことが好き
・コミュニケーションが得意
・経験している科があってスキルがある
- フリーランス看護師が向いていない人の特徴は
・看護師として経験が浅い
・周りとコミュニケーションをとりながら仕事ができない
・職場の環境やルールなど新しいことが苦手
・人付き合いや人とつながることが苦手
- フリーランス看護師の働き方は無限にあり年収もさまざま
- 日勤で働くよりも夜勤や期間限定の仕事をメインにした方が単価が良い傾向
- フリーランス看護師の契約や雇用形態は
・直接契約
・転職エージェントや派遣の会社を通しての紹介予定派遣の業務委託契約
・派遣会社と契約した派遣社員
- 看護師免許を持っていればフリーランス看護師になることができる
- フリーランス看護師として仕事を探す方法は
・直接交渉
・看護師の求人サイトを活用する
・SNSで発信して仕事を得る
- フリーランス看護師は自分で確定申告を行う必要がある
フリーランス看護師になる前に、自分の性格と合わせて、メリットとデメリットをしっかりと比べてみてくださいね。
看護師の実務経験が長くなってきて、責任のある仕事も任せられ、自分の強みを知れたはずです。
これからは、もっと自由に働けるフリーランス看護師として活躍していきましょう。