ママナースがICUで育休復帰した体験談!働き方のコツを紹介

子どもが生まれるとこれまでの働き方でやっていけるのか?

負担は大きくならないか不安になりますよね。

こちらではママナースががICUで育休復帰した体験談をまとめます。

ママナースの働き方のコツも紹介していますので、ご覧ください!

目次

ICUで働き育休をとったママナースが復帰した経験談

私は入職時からずっとICUで勤務してきました。私のプリセプターさんをはじめ、先輩たちが結婚をされ、妊娠され産休に入るまで普通に仕事をされていて、その後産休育休を経て戻ってくるというのを見てきたので、自分も妊娠したらそれが当たり前だと思っていました。

産休から約1年2か月ほど職場を離れていたことや、育児と両立しながらの職場復帰は不安なことが多かったのですが、結果として育休を延長せず職場に戻ったのは正解だったと思っています。

その理由は家にいるとついだらけてしまって何かにつけて後回しにすることが多く、また子供の生活リズムがだんだんと確立され活動範囲も広がると、その日1日をどうやって過ごすかを考えるのが大変だったからです。

ICUで働くといい意味で適度に忙しいのと気を張っているので、子育てをしているママだということを忘れられて私の場合は育児とのメリハリがつけやすく、子供から離れることでいい意味での適度な開放感があり通勤時間に好きなことをして過ごせる自分だけの時間を持つことができ、育児にも逆にゆとりをもって接することができるようになりました。

また私の働いている病院は1:2を取っていますから、多くても受け持ち患者は2人。

そして比較的状態が落ち着いている人や急変リスクが少なそうな人、重症な患者の場合は若い学年のスタッフのフォローという形で受け持ちにつけてもらっていました。

いつ急変するかわからないから今できることは先延ばしにしないというICU独特の時間管理や記録の即時性に追われてはいますが、逆を返せばタイムリーな記録を求められるICUの看護はワーママナースにとってはその場で完結的にすることができるという意味ではよかったのかなぁと思えます。

ママナースがICUで働き始めたきっかけ

私は大学卒業後入職から7年目で妊娠、産休に入るまでずっと大学病院のICUに勤務しています。そして、現在は2人目の育児休業を取得しています。

私の勤務する病院では、復帰する直前に復帰前面談というものを行うのですがそこで最終的な希望病棟やパートタイマーへの移行か時短希望の有無の調整をするのですが、基本的に1人目の産後の復帰では産休前に勤務したことがある病棟や診療科を優先に候補にすることが多いです。

理由としては、

  • もともとの業務にある程度精通しているので新たに入れる知識がなく勤務にスムーズに移行できる
  • 移動前からの部署であればある程度の対人関係を築けているので、復帰後も勤務調整や協力体制が得られやすい

というメリットがあります。

不慣れな育児と仕事を両立するのに新しい部署に異動が決まると、新しい業務、新しい人間関係とただでさえストレスが多いママナースにさらに負担が課せられることになり、しんどい思いをする人が多いからとされていました。

しかしデメリットとしては、ICUも病棟勤務の一つのためで受け持ち患者がつくことになります。よって、前残業と呼ばれる情報収集の必要性であったり、看護記録、さらに急変した場合には引継ぎが決まるまで帰れないなどのリスクもあります。

一方で外来看護師への復帰を希望する方も多いのですが、こちらの理由としてはやはり受け持ち患者がいない分前残業もなく、特段看護記録として残すことも病棟に比べると多くはありません。また、外来受付時間や予約時間などが決まっているためある程度の時間が読みやすいのです。

しかし、外来のデメリットとしては周りも同じママナースが多く風邪が流行する時期などは何日も連続した休みや急な子供の病気による早退が重なると、残ったメンバーの業務負担が大きくなってしまうこと、さらに外来が思いがけず伸びた場合は暗黙の当番制で残業をしていると外来に復帰した先輩ナースから聞きました。

それらを比較すると新しいことを覚えていく労力よりも働きながら思い出す労力の方が比較的軽いしハードルが低いと思ったので、私はICUに復帰することに決めたのでした。

育休取得後にママナースがICUで働くときに気を付けたこと

とにかく育休取得後、いくらもと働いていたICUに戻るからと言っても初めて仕事に1年以上のブランクがあり、数名は私のことを知らない人もいます。特に後輩たちや新しく入られた先生たちも多かったので、“勝手知ったる”と思われては仕事もしにくいのと、電カルのシステムや薬品名など小さいことでもルールが変わっていたりすることも多いです。

なので、私は働き始めの1週間はフォローのスタッフに相談して勤務2年目のスタッフについて回りました。3年目以上だと私のことを知っているので、「これくらいはできるだろうから大丈夫だよね」とスルーされたり、マイナーチェンジがいつから変わったのかに気づきにくかったからです。

思い返すと2年目のスタッフは相当やりづらかったと思いますが、それでも細かいルールなどについては経験年数が浅い看護師の方が昔のルールを逆に知らないので、変わった点や業務のルールについて細かく教えてもらえました。そして、一緒に勤務をしたことで距離が縮まりスタッフとしての関係性もよくなったと思います。

ママ看護師が育休復帰して働くときに重視したポイント

なにより上司である師長、主任と復帰後の生活についてあらかじめ共有しできること、できないこと、妥協できることとして3つに分けておくことを重視しました。

我が家は夫婦ともども実家が飛行機の距離の遠方のため、何かあった際に頼れるのは自分たちだけです。復帰後の生活のシミュレーションを行い、想定できるパターンは何パターンか考えました。

例えば、

  • 子供が急病で保育園から呼び出しがかかった場合

夫は簡単な家事育児はできるが、子供の体調管理までは気が回らないので病院に連れて行ったり、看病することまでは難しいので早退から症状が落ち着き保育園に登園できるようになるまでの2,3日は私が休まなくてはならない。

  • 夜勤

イレギュラーなことも考えて、土日や日祝など夫が完全に仕事が休みの日の月2回程度であれば可能

  • 突発的な残業

基本的には残業はできないが、午前中に急変や急患が来た場合で事前に打診されれば夫に連絡を取り、保育園のお迎えを頼み残業も可能

といった形です。何事にもただ“できない”ではなく、どういったパターンであればできるのかを考えて提示した方が上司や周りのスタッフもイメージがしやすく、何でもかんでもやり逃げする人、いつも子供を盾に「できない」しか言わない人というレッテルはなくなるかと思いますし、逆に明確にしている分、帰宅前の時間を逆算して何かを依頼されても断ることもできます。

ママ看護師が育休復帰したICUでの働き方はパート・正職員?

私は正社員を選びました。子育てには何かとお金がかかりますし、保育園激戦の地域に住んでいるため正社員でないと保活のスタートラインにもたてませんでした。またパートや時短ではボーナスの査定に影響が出ますが、正社員フルタイムであれば満額支給されます。

保育料と業務量、そして給与の面から正社員・フルタイム復帰をして満足しています。

育休ママナースが悩む急なお迎えや保育園の行事どうする?

私の場合ですが、もともといた部署ですから人間関係も作れており、普段から仕事については手を抜かず、自分の手が空いたときは時間が許す限り周りを手伝いました。

突発的な呼び出しについては部署全体が理解を示してくれていたので、そこまで困ったことはありませんでした。また前述したようにあらかじめできること、できないこと、妥協できる点について明確にしておいたことでそこまで混乱もありませんでしたし、保育園の行事はあらかじめ勤務希望に入れておいたので、他の日に出勤することで時間の調整をしてもらったり、有給申請をして対応してもらいました。

そして、早退した後はちょっとしたファミリーパックのお菓子類を休憩室において置き、

「ご迷惑をおかけしました」と心付けをしました。別にお菓子が必須なわけでもありませんが、なんとなくその方が私自身の気が楽だったのでやっていました。

育休復帰後にICUで働くママナースが育児と仕事を両立させるコツ

やはり仕事も家庭も単位や規模は違えども、組織ですから、チームワークと情報共有が大切です。職場でもピリピリしている人には近寄りたくないし、自分も相手も不快な思いをするだけです。さらに、相手の動きや考えが見えないと不安になってしまいます。

かといって“私大変アピール”をしても、明確にしないと何をどう手伝っていいのか相手には伝わりません。

私が心掛けたのは、

  1. 職場には家庭の、家庭には職場のストレスは持ち込まない
  2. 無理なことは無理、手伝ってほしいことは手伝ってほしいときちんと相手に言う
  3. 迷ったら優先順位をつける。同じ問題でも子供を中心、自分を中心、夫を中心、仕事を中心、と言ったようにそれぞれの場合について考えてみて、一番単純な方法を考える
  4. 楽をする、手抜きをする、できないことに罪悪感を持たない

です。夫と喧嘩になることや職場に対して、子供に対してイラついてしまう理由のほとんどは、自分の思い通りにいかないことが原因だと思います。だから、復帰前に夫と何度も話し合いをして、上4つを目標にしました。

1は比較的簡単というか、家に帰ってまで仕事のことを考えている余裕もなく逆もまた然りです。そして2も前述したとおり、夫と常に情報共有して相手に感謝の気持ちをもって言葉にすれば、それだけで夫婦仲も良好です。外食や冷凍食品は我が家の味方ですし、

洗濯だって食器洗いだって、掃除だって全自動でとりあえずやれることからやるで、休みの日にまとめてやれればいいよね!くらいです。

「なんでやってないんだ」だけはお互い禁句です。理由なんて追求したって、できないものはできなかった、という事実は変わらないのでその時間をお互いの業務配分に回した方が得だと考えた結果です。

それでもうまくいかないことや失敗もあるので、その時は一度立ち止まって③のようにどれが今の自分にとって大事か、やるべきことかを見直してみればいいと思います。

まとめ

初めての復帰はドキドキの連続です。でも最初からうまくいく人もいませんし、看護師の仕事の代わりは他にもいますが母親の変わりは自分一人です。そして、まだまだ女性が多い職場ですから、育休後復帰したママナースの先輩たちも多いはず。

責任感だけではどうにもこうにもいかないことは絶対に出てきてしまうので、そこで無理をするのではなく、うまく看護師として培った報告、連絡、相談を活かして両立できる道を確保することが成功の秘訣だと思います。旦那さんともよく相談して、お互い無理のない範囲で協力し合って素敵なワーママナースライフを送って下さいね!

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