看護師の正しい言葉遣いのために知っておくべき6つのポイント

看護師をしていると、毎日患者さんやスタッフと話す機会がありますよね。

そのなかで、自分の言葉遣いが正しくできているか気になったことありませんか?

間違った言葉遣いをしていると、患者さんやご家族が不快な思いをしてしまいますよね。

なすこ

もしかしたら師長から注意を受けてしまうなんてこともあるかも。

今回は、看護師の正しい言葉遣いのポイントと、なぜそれが必要なのかについてお伝えしていきますね。

ぜひ最後まで読んでいただき、正しい言葉遣いをマスターしていきましょう。

目次

看護師の正しい言葉遣いのために知っておくべき6つのポイント

ここでは、正しい言葉遣いのために知っておくべき6つのポイントについてお伝えします。

いちどは学校の授業で習ったことのおさらいになる部分もありますが、再確認していきましょう。

敬語の使い分け

まずは、患者さんやご家族、目上の上司に対して使う敬語の使い分けについてです。

敬語は尊敬語・謙譲語・丁寧語3つに分けられます。

それぞれみていきましょう。

尊敬語

尊敬語は、相手や人物に敬意をあらわすものです。

尊敬語の使いかたについて紹介しますね。

尊敬語の使いかた

  • 言う・話す→おっしゃる
  • 見る→ご覧になる
  • 聞く→お聞きになる
  • 行く・来る→いらっしゃる・お見えになる
  • する→なさる・される
  • 読む→お読みになる

このように、尊敬語は相手の行為を示す言葉であり、目上の方の立場を一段上げて敬意を表します

謙譲語

謙譲語は相手や第三者への敬意をあらわすために、自分を一段下げて(へりくだって)表現するものです。

謙譲語の使いかたをご紹介していきますね。

謙譲語の使いかた

  • 言う・話す→申し上げる・申す
  • 見る→拝見する
  • 聞く→うかがう・拝聴する
  • 行く・来る→うかがう・参る
  • する→いたす
  • 読む→拝読する

このように、謙譲語は自分の行為を示す言葉であり、自分の立場を一段下げることで敬意を表します

丁寧語

丁寧語は、相手に対して「丁寧」に表現するものです。

言葉のままではありますが、使いかたについてご紹介していきますね。

丁寧語の使いかた

  • 言う・話す→言います・話します
  • 見る→見ます
  • 聞く→聞きます
  • 行く・来る→行きます・来ます
  • する→します
  • 読む→読みます

聞き手に対して丁寧に伝える言葉遣いです。

また、単語の前に「ご」や「お」等の接頭語をつけても丁寧語に含まれます。

クッション言葉

クッション言葉という単語もよく耳にしますよね。

クッション言葉は、きつくなってしまうような言葉を「クッション」のようにやわらげてくれる言葉のことです。

使う場面ごとで例を紹介していきますね。

ものを尋ねる場合

  •  差し支えなければ
  • 失礼ですがご迷惑でなければ
  • おうかがいしたい(教えていただきたい)ことがあるのですが

先輩や上司に聞きたいことがあるときに、ぜひ使ってほしい言葉です。

依頼する場合

  • 恐れ入りますが
  • お手数おかけしますが
  • ご面倒でなければ
  • ご都合がよろしければ
  • お忙しいところ申し訳ありませんが

「お願いします」だけだと、嫌な気持ちで受け取られ、お願いを聞き入れてもらえないかもしれません。

最初に入れてあげることで、お願いが通りやすくなりますよ。

断る

  • あいにくですが
  • せっかくですが
  • ご意向に添えず申し訳ありませんが
  • (○○さんのご依頼をお断りするのは)心苦しいのですが

何もつけずに「受け取れません。」「お断りします。」と伝えると相手を不快にさせてしまいやすいですよね。

一言入れてあげるだけで、相手が納得しやすくなりますよ。

改善してほしい

  • 説明が十分ではなかったかもしれませんが
  • 私どもの説明不足だったかもしれませんが
  • 言葉が足りなかったかもしれませんが

どうしても改善してほしいなど要望を伝えるときは言いづらくなりますよね。

そんなときこそクッション言葉を入れることで表現がやわらかくなって、相手も聞く耳をもってもらいやすくなるんです。

援助を申し出る

  • お力になれることがあれば
  • 私にできることがあれば
  • もしよろしければ
なすこ

使い方は、伝えたい内容の前にいれて話します。

覚えておくと、患者さんだけでなく、職場内で断りたい場面やお願いしたい場面などにも使えるので、円滑なコミュニケーションにも役立ちますよ

クッション言葉に関しては、こちらの記事でも紹介しています。

医療接遇に必須!クッション言葉で安心できる話し方を手に入れる方法

敬称・呼称の使いかた

患者さんや、病院の相手の呼び方についても正しい使いかたを紹介していきますね。

患者さんの呼び方

なすこ

基本的に患者さんを呼ぶ場合は「名前+さん」です。

美容系クリニックなど自由診療を行っているところでは患者さんではなく、お客様という認識もありますので、「名前+様」のを使っている病院もあります。

勤務先での呼び方を確認して呼び方を変えましょう。

相手の病院の呼び方

転職での面接や問い合わせなどで、相手の病院について伝えるときは、文章では「貴院(きいん)」、口頭では「御院(おんいん)」となります。

なすこ

意外と書けるけど読めないんですよね。

クリニックや診療所はそれぞれ「貴クリニック / 御クリニック」「貴診療所 / 御診療所」でも問題はありません。

しかし、あまり聞きなれてない表現なので、違和感がありますよね。。

「貴施設 / 御施設」のと使っても失礼にならないので、状況や場面によって使い分けましょう。

避けたい表現や間違えやすい表現

患者さんや上司と話すなかで、つい使ってしまいがちな表現について紹介していきますね。

×今からバルーンを入れますね!

⇒○今から尿を出すために細長い管を入れますね。

なすこ

患者さんに対して専門用語は使わずに、わかりやすい表現にしましょう

この後□□先生がいらっしゃいます。

⇒○この後医師の□□が参ります。

なすこ

患者さんに説明するときは、先輩や目上のスタッフでも、身内に敬称はつけませんよ

また、自分や身内の行動を表現するときは、尊敬語ではなく謙譲語を使いましょう。

患者さんへのタメ口は絶対ダメ!

特に病棟で働いていると、親しくなった患者さんに対して「ちょっと待ってね。」「トイレ行く?」などタメ口で話してしまう場面が結構ありますよね。

わたし自身も病棟勤務だったとき、つい言ってしまったことがありました。

しかし、いくら関係性を築けているからといって、タメ口で話しているところをご家族が見たらどう思うでしょうか。

自分の家族が大事にされていないと感じてしまうかもしれません。

患者さんにタメ口というのは先輩看護師も多く使っているので、いいのかな?と思って使ってしまいがちですよね。

なすこ

患者さん側の気持ちになって言葉遣いを見直してみましょう。

上から目線で話すのも✖!

毎日とっても忙しい医療現場。

自分がキャパオーバーになっているタイミングで患者さんと関わるとき、かける言葉が威圧的になってしまうことはありませんか?

しかしどんなに自分が焦っていても、それは患者さんには関係ありません。

医療者が上から目線で話をすると、患者さんは委縮してしまい、関係性が築けなくなります

患者さんと関わる前に一呼吸おき、同じ目線の高さで話すようにすると、自然と言葉遣いも丁寧になるので意識していみてくださいね。

看護師の正しい言葉遣いが必要な理由

看護師をしていると、会社員のように接遇を学ぶ機会があまりないですよね。

そして病院という閉鎖的な環境の中だと、言葉遣いの乱れが日常的に起きてしまいます。

もし、明るい素敵な看護師だったとしても、言葉遣いが間違っていたりタメ口で話していると、患者さんやご家族からは「いい看護師さんだけど失礼だな」と思われてしまいます

下手すると、病院の評判にもつながってしまうかもしれません。

患者さんやご家族と関係性と築くためにも、正しい言葉遣いを身につけておきたいですよね。

看護師の正しい言葉遣いのために知っておくべき6つのポイント:まとめ

看護師の正しい言葉d会のために知っておくべい6つのポイントをまとめていきますね。

  • 敬語には尊敬語・謙譲語・丁寧語の3種類があり、行為の対象が自分か相手かで使い分ける
  • クッション言葉を文頭につけることで、相手にお願いしたい場合や断りたい場合などで角を立てずに伝えられる
  • 患者さんには「名前+さん」と呼ぶのが一般的
  • 文章では貴院、口頭では御院
  • タメ口や上から目線で話すのは絶対NG!
  • 患者さんと関係性と築くためにも、正しい言葉遣いが必要

いかがだったでしょうか。

正しい言葉遣いを意識して、患者さんと良好な関係を保てますように。

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