訪問看護師のマナーとして服装はどうしたらいい??訪問時の身だしなみから振る舞いまで紹介

訪問看護師は自身が訪問して看護をしなければなりません。

服装や一般常識のマナーなどをきちんとしていく必要があるけど、具体的にどうすればいいのだろう?

なんて、気になりますよね。

この記事では、現役訪問看護師の私が

・訪問看護師のマナーとしての服装
・訪問時の振る舞い

を解説していきましょう!

最後まで読んで、より信頼される訪問看護師になれますように。

目次

訪問看護師のマナーとして服装はどんなのを着て訪問するべき?

病棟での看護もマナーは大切ですが、訪問看護になるとさらに必要になってくるマナー。

しっかり押さえていきましょう。

では一つずつ見ていきます。

上に羽織るもの

基本的にスクラブや看護服は半袖ですよね?

でも肌寒い季節になると上着を羽織らないと白い目で見られます。

何を着用するかは移動手段が徒歩や自転車、車などによって変わってきます

自転車であれば、車輪に当たらないように丈の短い暴風機能がついたものがおすすめです。

車であればそこまで厚いものでなくても大丈夫ですよね。

共通で言えることは、

  • 華美なものは着て行かない
  • 動きにくいものは着て行かない

この2点に気をつけていけばほぼ大丈夫です!

上はシャツやポロシャツ?

これはステーションによって異なります。

基本的にはスクラブなどの看護服が支給されますが、規定のポロシャツがあればそれを着用してください。

現役訪問看護師の私の経験からすると、スクラブやポロシャツが多いですね。

ズボン

これも基本的には支給されるものがあれば、それを着用するようにしてください。

支給がなければ、自身で購入しなければなりません。

購入するポイントは

  • 動きやすさ
  • 速乾性
  • シンプルなデザイン性
  • 自身の身長にあった丈の長さ

を重視して購入すれば、どこで購入しようが間違いありません。

外に出る仕事なので基本的にサンダルではなく、スニーカーなどの靴が基本になります。

ハイヒールやサンダルだと、何かあったときにすぐ動けませんよね。

緊急時などにすぐに動けるのが基本なので、靴にも気をつけましょう。

動きやすい靴であれば基本的には大丈夫ですが、歩行訓練などで外を歩くこともあります。

そのためにはき慣れたものやクッション性の効いたものなどが良いでしょう。

もちろん、見た目はカジュアルなもので良いですが華美でないものを選びましょうね。

靴下

自分の家の上がられても大丈夫な靴下」を基準に選んで下さい。

自分の家に裏が真っ黒な靴下で入って欲しくないですよね?

毎回新品とは言いませんが、汚れているなと思ったら履き替えましょう。

なすこ

カバンにストックを入れておくと良いですね。

バッグ

お出かけ用の財布とポーチが入る程度のカバンはNGです。

きちんと

  • 血圧計
  • カルテファイル
  • 聴診器

など必要なものが入るカバンを持ち歩きましょう。

パンパンではなく、余裕があるほうが尚良いです。

余裕がないと、奥の物を取るのにカバンを日繰り返さないといけませんからね。

訪問看護師が訪問するときの服装の振る舞いやマナー

さて、持ち物がどんなものかわかった次は「振る舞い」です。

いくら持ち物がきちんとしていても、自身の振るまいが非常識だと意味がありません。

せっかくそろえた物が無駄にならないように、しっかりと頭に入れておきましょう!

訪問前~入室、ケア前まで

訪問時に1番印象に残る時です。

4点しっかり対策しておきましょう。

①服のにおい

服の匂いといえば「たばこ」が一番想像つくのではないでしょうか。

自分が吸っていなくても、前の患者さんがヘビースモーカーのおうちだったりすると匂いは移ります。

たばこの匂いは嫌いな方はとことん嫌いです。

不快な思いをさせないように、着替えたり脱臭スプレーなどで消臭しておくのは必ずです。

②ペットの毛やほこり

患者さんの中にはアレルギーを持っている方も少なくありません。

軽微なものだと反応しないかもしれませんが、敏感な方だと鼻がむずむずしたりします。

ひどい人だとぜん息様の症状が出てきて大変ですので、必ず着替えましょう

③訪問時間と遅刻しそうな場合はどうしたらいい?

前の患者さんの訪問が押してしまって遅れそう。

急に自分の体調が悪くなって遅くなってしまう。

など、人間なので誰にでもあります。

もちろん、回避できることであれば前もって対処することが必須です。

しかしどうしても仕方が無いときには、わかった時点で患者さんに連絡を入れておきましょう

必ず事情を説明して謝罪をすることが大切です。

④上着はインターホンを鳴らす前に脱いでおく

このマナーを知らない方は案外多いことに最近気がつきました。

上着はインターホンを鳴らす前に脱いでおき、外側を内に入れて腕にかけておきます。

上着には水滴や花粉、塵、埃など様々な物が付着しています。

室内で脱ぎ着をするとそれが室内にまき散らされてしまう状態になります。

なすこ

患者さんの自宅を汚したりすることがないように外側を内側にして持って入りましょう。

入室、ケア中のマナー

入室してからも気が抜けませんよ。

以下の7点を抑えておくと安心です。

①靴の脱ぎ方や置く場所

玄関で靴を脱ぐときにはどこでどう脱げば良いでしょうか。

やってはいけないことは

  • おしりを向けて玄関を上がる
  • くつを脱ぎながらそろえる

です。

玄関に入ったら挨拶をして、家人より「お上がり下さい」言われたら、正面を向かって靴を脱ぎ、上がります

その後に半身(家人におしりを向けないような体制)になって靴の向きをそろえ、靴を玄関の端に置きます

こうすることでおしりを家人に向けることなく、靴をそろえて上がることができます。

②座る場所はどこ?

入り口から見て一番手前(入り口に近い所)が「下座」になります。

反対に一番遠い奥の方が「上手」となります。

そのため、入室したら一番手前に座りましょう

ちなみに2人で訪問する場合は

  • 上司が入り口から遠い場所
  • 部下が居れば入り口側に座らせ
  • 荷物は自分の右横に置く

とよいです。

③訪問したときのバッグはどこにおいたらいい?

常にバッグが右足下にあるとケアがしづらいですよね。

ケアが始まれば上座と下座はあまり気にしなくても大丈夫です。

あくまで契約や書面の説明などで上座と下座を気にすればOKです!

訪問バッグは部屋の隅に置かせてもらいましょう。

ケアの邪魔にならず、家人の邪魔にもならない場所に置きます。

なすこ

一言「荷物ここに置かせてもらってもよろしいでしょうか?」と確認するのも一つの手です。

④お茶やお菓子をすすめられたらどうしたらいい?

基本的にはお断りします。

「お気持ちだけいただきます。」と相手の気分を害さない方法で丁重にお断りしましょう。

しかし、それでも勧めてこられる場合も地方ではあります。

あらかじめ管理者と相談しておき、断り続けると反対に悪い場合にはありがたくいただくこともあります。

その時にはきちんと御礼を言い、退室すれば問題ありません。 

⑤ケア中に急な電話がかかってきたときの対応

ケア中に電話に出ることはできません。

ポケットでマナーモードのバイブが鳴っていることに気がついたら、様子を見ましょう。

長いコールで何度もかかる場合には、患者さんが安全で無理がない状態にして

「申し訳ありません、急用の電話かもしれないので出てもよろしいでしょうかお詫びをいれて電話に出ましょう

最低限の会話にして、極短時間で済ませましょう。

すぐに戻り、再度謝罪をしてケアを続けます。

⑥会話するときの言葉遣いは?

敬語は必ずです。

たとえ雑談になったとしても敬語を忘れてはいけません。

必ず敬語で話すようにしましょう。

なすこ

普段から意識していないと、ふとした瞬間に出てきてしまうので気をつけて下さい。

⑦手洗い場を借りるときは?タオルは自分のでいい?

ケアに入る前や退室前には必ず手洗いをしますよね?

その時には必ずどこで手を洗えば良いのか」を確認しておかなければいけません

患者さんも家の中で見られたくない場所があるので、入って良い場所といけない場所は確認が必須です。

タオルは自身のタオルを持参しましょう。

しかし、前の訪問で使用したタオルは使用せずに、新しい物を使用するようにします。

ペーパータオルを持参しても良いですが、ゴミは持ち帰りましょう。

ケア後から退室までのマナー

無事に訪問が終わるとホッとしますよね。

しかしまだ気は抜けません。

退室まで気を配ると、訪問看護師としてもさらに信頼してもらえるようになりますよ。

ケア後のあいさつの方法や例文

全てケアが終わり、記録も書き終わった後にはなんと言って退室すれば良いでしょう。

現役訪問看護師の私は

  • 感謝の気持ち
  • またお会いしたい気持ち

を表して伝えるようにしています。

訪問看護師が来てくれることを待っている患者さんは多くいらっしゃいます。

「また来てくれる」という安心感が、次の訪問までの活力につながると思っています。

例としては

「今日はありがとうございました。また来させていただきますからお元気に過ごしてくださいね」

「楽しい話をたくさん聞かせていただいてありがとうございました。また次回来たときにも聞かせて下さい。」

「感謝」+「また来る」を合わせた挨拶をして退室します。

なすこ

これはあくまでも例なので、自身の考えた気持ちを伝えられたらよいでしょう。

ドアの開け閉めのコツ

ドアは開けるときにはノックを2回「コンッコンッ」として返事が返ってきたら「失礼します」と言って入りましょう。

閉めるときにも「失礼します」と一礼して閉めます。

開け閉めどちらとも、静かに行うことが大切です。

上着を着るのはどこ?

前項でも説明したとおり、上着にはいろんな物がついています。

そのため、玄関を出た後に外で着用するようにしましょう。

雨の日はどうしたらいい?

雨の日の訪問は普段より荷物も多く、あなたの服や足元も汚れやすいです。

通常より細やかな配慮が必要になってきますよ。

自転車のときはレインコート?どこで脱ぐ?

雨の日の移動で自転車を使うことがあると思います。

傘を差しながらの運転は道路交通法で違反とされているため、レインコートの着用をしますよね?

ではどこで脱いだら良いのか。

これはコートなどと同じでインターホンを押す前に脱ぎましょう

玄関に入ってしまうと玄関をビシャビシャにしてしまいます。

可能であれば、きちんと袋に入れて外に置いておくのがベストです。

車などで傘をさしているときはどこに置く?

これも玄関に入れてしまうと濡れた水滴が玄関に流れてしまいます。

しっかり外で水滴を払った状態で、玄関の外に置いておくのが良いでしょう。

なすこ

患者さんから傘立てを使うように声をかけてもらえれば、使用させてもらっても大丈夫です。

訪問看護の業界での暗黙のルール!

実は訪問看護師には、病棟にはない暗黙のルールがあるんです。

具体的にお伝えしますね。

トイレは借りない

患者さんの家に行く前には必ずトイレを済ませて伺うようにします。

もしも感染症があった場合には患者さん家族に移してしまう可能性もあります。

その逆のパターンもありえますので注意が必要ですね。

②家の中はジロジロ見ない

もしも自分の家にお客さんが来たときに、隅々まで見られたらいい気はしませんよね?

それと一緒で、看護師でもじろじろ見ることは良く思われませんので注意が必要です。

しかし、患者さんが生活する中で

  • 危険な箇所はないか
  • 手すり代わりになる家具があるか

など、訪問看護として環境アセスメントをする上で必要な情報は得ておきましょう

訪問看護師のマナーとして服装はどうしたらいい??訪問時の身だしなみから振る舞いまで紹介:まとめ

服装はとにかく華美ではなく、動きやすさや機能性を重視することが大切です。

それは靴やカバンなどにも言えることで、動きやすく、しっかりと持ち運べることが大切です。

またマナーを知っておくことで、患者さんも家族も看護師も、皆が気持ちよくサービスを提供し受けることができます

いかがでしたでしょうか?

マナーがデタラメだと、いくら良い看護を提供したり知識を持っていても台無しです。

また来て欲しいと思われる看護師になって、信頼を得たいですよね。

自分も相手も心地よく過ごせるように、一つずつ身につけていきましょう!

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